福島県キンボールスポーツ連盟

キンボールとは

キンボールは、1986年カナダの体育学士マリオ・ドゥマース氏によって考案されました。

キンボールの理念である協調性・スポーツマンシップの育成・運動能力に関係なく・だれでもゲームに参加できることが学校教育に取り入れられ急速に普及しました。現在では、カナダやアメリカの学校5,000校以上に、また多数の成人教育コースに取り入れられています。

日本では1997年10月に初めて紹介されました。

2005年4月現在で普及活動に携わる登録者数は13,000名を超え、各地域で講習会や大会など盛んに行われています。

オムニキン

キンボールは、ヒットの前に「オムニキン」という言葉とレシーブするチームの色を言うのが決まりです。

オムニ(OMNI)=すべての
キン(kinesthesis)=運動感性

という意味で、「すべての人が楽しめるスポーツ」との思いがこめられた造語です。

ゲームの種類

キンボール・ゲームは大別して

1.コンペティション・ゲーム(競技として行うゲーム)
2.リードアップ・ゲーム(段階的にボールに親しむゲーム)

に分けられます。

コンペティションゲームには、オフィシャルゲーム(国際ルール)とルールバリエーションがあり、参加者の年齢や体力に合わせて国際ルールの一部を変更し、参加者がよりゲームを楽しめるようにしたものがルールバリエーションです。

リードアップゲームは、競技が困難な小さい子や高齢者、障害者を対象としてキンボールを使用し、段階的に親しむプログラムです。

コンペティションゲーム(競技として行うゲーム)

キンボールのゲームのおおまかな流れです。

試合開始前にまず、各チームのメンバーはチームカラーを示すゼッケンをつけます。(オフィシャルカラーはピンク・ブラック・グレーの3色)

1チーム4名、計12名がコートに入ります。

最初のヒットチームをキャプテン同士のジャンケンやさいころをふって決めます。

レフリーの合図で試合開始となり、コートの中央のヒットチーム(絵ではピンクチーム)の3人がボールをささえ(セット)、残りの1名がボールをヒットします。

ヒットの前には、必ず「オムニキン」と言い、続いてレシーブチームの色を言ってからヒットします。(絵では、グレーチームを狙おうとしているのでオムニキン・グレーと言っています)

ヒットはボールを打撃することをいい、手や腕など上半身ならどこを使ってもよく、ボールをコート内に狙ってとばします。

指定されたチームは(絵ではグレーチーム)は、ヒットされたボールを床に落ちる前にレシーブします。

レシーブは身体のどの部分を使ってキャッチしてもかまいません。

うまくレシーブができたら、また3人でセットして他チームを狙って1人がヒットするのくり返しになります。(絵ではブラックチームを狙っています)

レシーブに失敗してしまうと(絵ではブラックチームが床にボールがついてしまった)、失敗したチーム以外の2チームに1点ずつ入ります。(絵ではピンクとグレーに1点ずつ入ります)

その他、反則やプレーに失敗があった場合も同様に失敗したチーム以外の2チームに1点ずつ入ります。

その後のゲーム再開は、レシーブの失敗や反則をしたチームがレシーブの失敗や反則をおかしたところからヒットして再開します。(絵ではブラックが失敗したのでブラックのヒットから再開となります)

1ピリオド10分、3ピリオドマッチなどで得点の多いチームが勝ちとなります。

オフィシャルゲーム(国際ルール)

公式なルールでは、もう少し細かなルールが決められています。

<ヒット時>
●ヒットの瞬間、味方のメンバー全員ボールに触れていなければならない。
●1人のプレーヤーが続けて2回ヒットできない。
●ヒットは床と水平以上の角度で飛ばさなければならない。
●ボールの直径の1.5倍、1.8m以上飛ばさなければならない。
●レフリーにも聞こえない小さなコールの場合。

<レシーブ時>
●レシーブした後、ボールを持って走ることもチームメイトにパスすることもできるが、3人目がボールに触れたらその時点でボールに触れているプレーヤーとその後にボールに触れたプレーヤーは軸足を動かしてはならない。
●1人目がレシーブのためにボールに触れてから、10秒以内に3人目がボールに触れなければならない。
●レシーブするチームの3人目がボールに触れた後は、5秒以内にヒットしなければならない。
●ボールを両腕で抱え込んで持ってはならない。
●カバーの口の部分をつかんではならない。
●レシーブの瞬間コートの外に両足が出てはならない。

以上が主なものですが、あくまでも公式な試合にだけ適用されるルールですのでこのルールでキンボールはやらなくてはいけないというものではありません。

ルールバリエーション(ローカルルール)

このおおまかなゲームの流れを、参加者の年齢や体力に合わせて変更して、参加者がよりゲームを楽しめるようにしたものがルールバリエーションです。

キンボールが初めてという方も多いですし、参加者が幼児さんだったり高齢者や障害をお持ちの方など、ルールの一部を変更して行います。

●高齢者や車イスの方には運動量を少なくするために「ヒットされたボールを1バウンドしてからレシーブする」ワンバウンドルールを行ったり
●聴覚障害者のための手話をつかったゲームなど
●小さい子が参加する場合には1チーム5~6名にしたり、ピンク・ブラック・グレーのゼッケンがなくても「くまさんチーム」「かめさんチーム」「うさぎさんチーム」などとチーム分けをしてもよいでしょう。

参加者がみんなで安全に楽しめるように(共遊)、参加者がみんなゲームの主役になって(主体)、参加者に合わせて自由にゲームを変えたり創ったり(創造)できるのが、このキンボールの素晴らしさです。

リードアップゲーム

リードアップゲームとは、キンボールが初めての方や競技が困難な小さい子、高齢者、障害者を対象としてキンボールを使用し、ボールに慣れながら段階的に親しむプログラムを言います。

人気のある何種類かをご紹介しますが、リードアップゲームはもっとたくさんの種類がありますし、また、参加者に合わせてその場で考えることもできます。

「こんな遊び方はどうだろう?」
「こんな風にアレンジしてみたら参加者に楽しんでもらえた!」など

この大きなボールという特徴を生かしたゲーム・遊び方のアイデアがありましたら、ぜひ事務局までご連絡ください!

タッグ・ボール(TAG BALL)

ボールを使った手つなぎ鬼ごっこです。
鬼2人がボールを転がして、他の組の2人にボールを触れさせて鬼にすることが目的です。

例えばルールとして……
○鬼以外のチームは必ず2人が手をつないでいること。離してしまったら鬼になる
○ラインから出てしまっても鬼になる
○ボールは転がすこと。常に床についていなければならない。
など

ボールを増やしてみたり、手のつなぎ方を変えてみたり。いろいろと応用することができます。

タッグ・サークル(TAG CIRCLE)

円の中での鬼ごっこです。
1人~3人が円の中に入り、円をつくっているプレーヤーは鬼にボールを当てることが目的です。

ルールとして……
○円をつくっているプレーヤーはボールを打撃してもよいし、押してもよい。
○円をつくっているプレーヤーは協力してボールをパスすることができる。

これもボールを増やしてみたり、円を大きくしたり小さくしたり応用することができます。

サークル・リフティング(CIRCLE LIFTING)

みんなで手をつないでサークルを作り、頭や足など手以外の身体の部位を使ってボールをリフティングします。
皆一丸となってボールを追いかけることが目的です。

ルールとして……
○手をつなぎ、サークルの中央にボールを置く
○手を使わないでボールを上に上げる
○円の外にボールが出そうになったら、手をつないだまま皆で協力して動く

チーム戦にして落とさずに何回できるか回数を競います。
とても人気のあるリードアップゲームです。